3色の表示でシステムの安全性を評価
ESET SysInspectorは、システム上のソフトウェアやドライバー、ネットワーク接続などの安全性を分析・評価するためのセキュリティソフトウェアです。システム上のファイルやデータを対象に、赤・黄・緑の3色によるセキュリティ評価が表示され、どの部分にセキュリティ上の問題があるのかを把握できます。情報システム管理をはじめとした、PCの安全性を確かめる業務に役立つでしょう。
ESET SysInspectorはインストールが不要で、ダウンロードした「SysInspector.exe」を開くことで実行します。起動するとすぐにシステムの分析が行われます。分析には、PC1台当たり数分から数十分を要します。分析が完了すると、画面上に3色で分けられた評価結果が表示されます。緑の項目は安全が確認されていますが、黄色は「危険でないが安全かどうか不明」、赤は「直ちに対処が必要なレベル」と判断されています。残念ながらESET SysInspectorには除去機能がないため、ユーザーが一つひとつ対処する必要があります。
ESET SysInspectorでは、分析結果をログに保存でき、さらに過去のログと比較することも可能です。過去のログとの差異が判明した場合、システム変更の履歴と突き合わせることによって、不正なプログラムが導入されたり、不適切な設定が行われたことを突き止めることが可能です。
なお、ESET SysInspectorにはネットワークを経由して評価データを収集する機能がありません。複数のPCを対象に分析・評価を行う場合は、1台ずつ作業する必要があり面倒です。同時並行で作業する以外に、これといった対処法がないのは残念です。
ESET SysInspectorは、システムの安全性を評価するソフトウェアです。 システム管理を担当するエンジニアにとって便利なツールと言えるでしょう。